半年はんとし前まえの10月つき7日にち、ガザ地区ちくを実効じっこう支配しはいしてきたイスラム組織そしきハマスがイスラエル側がわに越境えっきょうしておよそ1200人にんを殺害さつがいし、報復ほうふくとしてイスラエル軍ぐんが軍事ぐんじ作戦さくせんを開始かいししました。

イスラエル軍ぐんは6日にち、これまでに1万まん2000人にん以上いじょうの戦闘せんとう員いんを殺害さつがいしたほか、およそ3万まん2000か所かしょを空爆くうばくし、およそ4250のテロリストの拠点きょてんなどを破壊はかいしたと主張しゅちょうしました。

一方いっぽう、ガザ地区ちくでは一般いっぱんの住宅じゅうたくのほか、病院びょういんなどの施設しせつも繰り返くりかえしイスラエル軍ぐんによる攻撃こうげきを受うけ、壊滅かいめつ的てきな被害ひがいが出でています。

ガザ地区ちくの保健ほけん当局とうきょくはこれまでに3万まん3137人にんが死亡しぼうし、7万まん5815人にんがけがをしたほか、破壊はかいされた建物たてものなどに取り残とりのこされたままの人ひとも多数たすうに上のぼるとしています。

さらにガザ地区ちくでは深刻しんこくな食料しょくりょう不足ふそくが続つづき、国連こくれん機関きかんなどは飢ききんが迫せまっていると指摘してきしています。

人道じんどう危機ききが深刻しんこく化かする中なか、ハマスは戦闘せんとうの休止きゅうしと人質ひとじちの解放かいほうに向むけた交渉こうしょうをめぐり代表だいひょう団だんが7日にちにエジプトを訪おとずれると明あきらかにしたほか、イスラエルのメディアは7日にちに戦時せんじ内閣ないかくの閣議かくぎが開ひらかれると伝つたえていて、対応たいおうを協議きょうぎするとみられます。

ただ、停戦ていせんを求もとめるハマスに対にたいし、イスラエルはハマスの壊滅かいめつが必要ひつようだとして南部なんぶラファへの地上ちじょう作戦さくせんを行おこなう構かまえを示しめすなど立場たちばの隔へだたりは依然いぜんとして大おおきく、事態じたい打開だかいの道筋みちすじが見みえないなか、双方そうほうにどう歩み寄あゆみよりを促うながすか、国際こくさい社会しゃかいの対応たいおうも問とわれています。

ガザ地区ちく 深刻しんこくな人道じんどう危機ききが続つづく

イスラエルとイスラム組織そしきハマスの戦闘せんとうが始はじまってから7日にちで半年はんとしです。

ガザ地区ちくではイスラエル軍ぐんの攻撃こうげきが続つづくなか、住民じゅうみんの犠牲ぎせいの増加ぞうかに歯止はどめがかからず、食料しょくりょうや物資ぶっしも著いちじるしく不足ふそくし、深刻しんこくな人道じんどう危機ききが続つづいています。

ガザ地区ちくの死者ししゃ数すう

ガザ地区ちくの保健ほけん当局とうきょくは6日にち、戦闘せんとうによってこれまでに

▽3万まん3137人にんが死亡しぼうし

▽7万まん5815人にんがけがをしたと発表はっぴょうしました。

子こどもの犠牲ぎせいも増ふえていて、国際こくさい的てきなNGOセーブ・ザ・チルドレンの4日にちの発表はっぴょうによりますと、ガザ地区ちくではこれまでに

▽1万まん3800人にん以上いじょうの子こどもが死亡しぼうし

▽1万まん2000人にん以上いじょうがけがをしていて

このうち少すくなくとも1000人にんが、片足かたあしまたは両足りょうあしを切断せつだんしたということです。

また、食料しょくりょうや水みずが不足ふそくしていることで、飢餓きがで亡なくなる子こどももいるとして危機きき感かんを示しめしています。

また、人道じんどう支援しえん関係かんけい者しゃの犠牲ぎせいも相次あいついでいて、支援しえん活動かつどうにも深刻しんこくな影響えいきょうが出でています。

今月こんげつ1日にちには、食料しょくりょう支援しえんにあたる国際こくさい的てきなNGOのスタッフ7人にんがイスラエル軍ぐんによる攻撃こうげきで死亡しぼうしたほか、UNRWA＝国連こくれんパレスチナ難民なんみん救済きゅうさい事業じぎょう機関きかんは、これまでに（3日にち現在げんざい）ガザ地区ちくで177人にんの職員しょくいんが犠牲ぎせいになったとしています。

報道ほうどう関係かんけい者しゃの犠牲ぎせい者しゃも増ふえていて、国境こっきょうなき記者きしゃ団だんの5日にちの発表はっぴょうによりますと、ガザ地区ちくではこれまでに少すくなくとも105人にんのジャーナリストが、イスラエル軍ぐんの攻撃こうげきで死亡しぼうしたということです。

国連こくれん “ガザ地区ちくのほぼ全員ぜんいんが食料しょくりょう不足ふそく”

国連こくれんによりますと、イスラエル軍ぐんの攻撃こうげきによってガザ地区ちく全体ぜんたいの人口じんこうの8割わり近ちかくにあたる、およそ170万まん人にんが住すまいを追おわれ、避難ひなんを余儀よぎなくされています。

また、ガザ地区ちくではほぼ全員ぜんいんが食料しょくりょう不足ふそくに直面ちょくめんしており、人口じんこうの半分はんぶんは飢ききんの瀬戸際せとぎわにあるなどとして警鐘けいしょうを鳴ならしています。

水道すいどうや下水げすいなどの関連かんれん設備せつびは以前いぜんの5％以下いかしか稼働かどうしておらず、限かぎられた水みずと劣悪れつあくな衛生えいせい環境かんきょうのもとでの生活せいかつを強しいられています。

また、医療いりょう体制たいせいも崩壊ほうかいの危機ききにあり、現在げんざいガザ地区ちくにある36の病院びょういんのうち3割わりに満みたない10の病院びょういんしか機能きのうしておらず、そのうちのいくつかは一部いちぶの運営うんえいにとどまっているということです。

住宅じゅうたくや公共こうきょうインフラなどあらゆる施設しせつに被害ひがいが広ひろがるなか、世界せかい銀行ぎんこうと国連こくれんは2日にち、被害ひがい額がくが1月つき末まつまでで185億おくドル、日本にっぽん円えんでおよそ2兆ちょう8000億おく円えんに上のぼると推計すいけいしています。

イスラエル側がわの死者ししゃ数すう

一方いっぽう、イスラエル政府せいふは去年きょねん10月つき7日にちのハマスの奇襲きしゅう攻撃こうげきなどで、民間みんかん人じんを含ふくむおよそ1200人にんが殺害さつがいされたほか、5400人にん以上いじょうがけがをしたとしています。また、240人にん以上いじょうが人質ひとじちとして連れ去つれさられました。

去年きょねん11月つき下旬げじゅんから12月つき初はじめにかけての7日間にちかんの戦闘せんとう休止きゅうしで、100人にん余あまりが解放かいほうされたものの、ガザ地区ちくではいまも130人にん以上いじょうが拘束こうそくされているとされ、人質ひとじち解放かいほうの見通みとおしは依然いぜん、不透明ふとうめいなままです。